ひとりごと。

色々吐き捨てるクソみたいなブログです

映画ミーハーによるオススメ映画7選 part2

どうも、喫煙者です。ベローチェはしっかりとした分煙をすべきだと感じている今日この頃。

 

以前オススメの映画を紹介するブログを書きましたが、右手の人差し指の爪から原因不明の出血のために7選だけにしてしまいました。本当はもっと書きたかったんだけど。

 

なんとか痛みがなくなったので続きというか、他のオススメ映画をご紹介します。気に入ったら見ろよコラ。


1.帰ってきたヒトラー

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2015年にドイツで公開された映画です。
英語すらもあやふやで中途半端なスラングしか分かりませんが、初めて見たドイツ映画です。これは予告編見たよって人も多いんじゃないのかな。

 

ストーリーとしては
テレビ会社をクビになったザヴァツキはネタに困っていた。彼が撮影した映像にヒトラーと酷似した男性が映っており、接触を試みる。しかし彼は物真似芸人などではなく、1945年から蘇った本物のヒトラーだった。現代に戸惑うヒトラーを良いネタだと感じてザヴァツキは彼と行動を共にするが、ヒトラーの野望は消えておらず…
的な感じです。

 

前回に引き続きオモロポイントを。

 

ヒトラーと流行の融合
今までヒトラーを題材にした映画は何本もありますが、現代に蘇った系で取り上げられていませんでした。ヒトラーが戦時中こうだったという映画ばかりだということも逆手に取り、冒頭で「私の真似を素人が頑張ったものだ」と話しております。
現代人がヒトラーのいた時代にタイムスリップするのではなく、彼が現代に来ることでヒトラーが現代技術などに困惑する姿も描かれており、非常にオモロです。
② 主演の演技力
この作品でヒトラー役を務めたのはオリヴァー・マスッチ。ぱっと見の印象はイケてるダンディですが、この作品ではヒトラーまんま。薄い七三分け?に整った口髭、まさしくヒトラー。これは高らかと敬礼せざるを得ませんね。
個人的なイメージとしてヒトラーは演説、非常に怒鳴っているという想像ができますが、この作品ではそのイメージがたっぷり。多分特徴を捉えてしまえば誰もがヒトラーに似るんでしょうけど、日本における坂本龍馬みたいなものかなと。僕は坂本龍馬を演じた俳優の中で内野聖陽さんが一番好きです。そういうことです。分かるかなこれ。
何故ヒトラーはあの時代を築いたのか、それはラジオです。ほとんどの国民が彼の姿を見なかったと言います。噂だけどね。だからこそヒトラーを知るにはラジオだけ。そこから流れてくる彼の演説だけが頼りだったのです。その演説には異常なほどの迫力があり、要は声だけで国民を支配したと言っても過言ではない。オリヴァーの演技力も相まって本当に洗脳でもされてる気分になります。
③ 現代だからこそ描ける内容
ヒトラーはかつて画家志望でした。それも描かれているわけですね。ザヴァツキが運転する母親の車のヘッドライトにハエが止まり、ヒトラーは蹴り殺します。まぁライトも壊れます。ザヴァツキは金ないのに何してくれとんねんと怒りますが、ヒトラーは街中で一般人の肖像画を描きます。正直下手くそ…だし、結構デリカシーありません。ふくよかな女性は大袈裟にぶくぶく太らせて描きますが、描かれた人は「ヒトラーだったらこんなジョーク言うだろうなww」みたいな反応で面白いと受け止めます。そこもオモロ。
ドイツ人にとっては触れにくいもの、皮肉ではありますが、それを逆におもろいと感じる人が多いのは現代社会だからこそなのかと思います。多分現代の日本に東郷平八郎が蘇ったら彼の前で「欲しがりません勝つまでは!」と叫ぶ若者が大勢いることでしょう。だからこそ面白おかしく取り上げられ、やがてテレビに出てしまうまで行くわけです。成り上がりやね。
④ コメディーなんかではねぇ
予告編でも描かれていますが、ヒトラーがアカウント作ったりします。メアド作る時に自分の本名が既に作られていたり、他作品のパロディーもやってます。ヒトラー人気に嫉妬したテレビ局の副局長は、ヒトラーの不祥事を番組で放送します。それを起用した局長は解雇され、しめしめと副局長は局長に就任します。しかしヒトラーが出なくなったことで視聴率低下、番組打ち切りに追い込まれます。それを局長が部下に怒鳴りつけるシーンがあるんですけど、これが2004年に公開されたヒトラー~最後の12日間~という作品で非常に有名な、ヒトラーが部下を怒鳴りつけるシーンをまんまパロディーしているんです。非常にオモロ。
ですが、これは単なるコメディーではありません。ヒトラーは大衆を味方につけ、親衛隊まで組織。そう、ヒトラーが活躍したあの時代と同じような状況が起こるわけです。
監督を務めたヴネントは「極右復活の危険性が常に存在していることを強調した」と語っており、ヒトラーではなくいつでもこういう指導者が出てきてもおかしくはないという意味なのかなと思います。そういった問題提起もあるのがこの作品です。
あと以下ネタバレなので赤字にしますね。
ザヴァツキとイチャイチャした女性の祖母がユダヤ人で、ザヴァツキとヒトラーが祖母と対面した時、祖母はヒトラーに向かって激怒します。そこでザヴァツキは「こいつ妙にリアルな物真似芸人だと思ってたけど本物?」と疑い、彼を最初に撮影した映像を見返したところ、彼が草むらから出てきたところが総統地下壕跡地であることを知り、こいつは本物だと確信し、周囲に訴えかけますが、「いやいや本物なわけあるかい」と言われて精神が異常だと判断を受けて隔離入院させられます。
ザヴァツキのみが真実に気付きますが、誰も疑わない。そしてヒトラーが書いた小説はベストセラー、映画化まで果たし、ヒトラーは今一度ドイツで有名となります。要はバッドエンドですね。帰らねぇんだから。そこがまたオモロ。

 

ドイツ人から反感を買いそうなネタをドイツがやる。これに意義があるんだなと感じた映画でした。


2.シン・ゴジラ

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2016年に日本で公開された映画です。これは有名だよね。12年ぶりとなる日本製作のゴジラ映画。僕これ大好きなの。すげぇ好き。

 

ストーリーとしては
突如日本の海に謎の熱源が発生。内閣官房副長官の矢口はインターネットの目撃証言から巨大不明生物であるというが、周りはそれを信じない。しかし巨大生物の尻尾がテレビで放送されたことを受け、やがて日本は進化していくゴジラに振り回されていく。
的な感じです。ああもうここ書いててもわくわくする。おもろいよねこれ。

 

語り尽くせないオモロポイントは以下の通りです。

 

① 現実対虚構
この作品の肝です。
従来のゴジラ映画では地球防衛軍がいたりと、怪獣との戦闘を視野に入れている世界観です。しかしこの世界はあくまで現実。地球防衛軍なんかいません。警察と自衛隊くらい。だからこそ主人公の矢口が「これ巨大不明生物かもしれねぇよ?」と言っても総理は一喝します。「んなわけあるか!」と。
しかしゴジラは現れます。ここがいいんです。どういうことかというと、この作品は「もし現代にゴジラが現れたら!?」がテーマなので、ゴジラの出現によってどういう法律が適用されるのか、国民の避難が優先など、現実的な対応でどうゴジラを対処するかが大切なんです。もうオモロ。だから「光線で破壊だ!」とかそういうのはありません。自衛隊が乱射します。じゃあ自衛隊が乱射するにはどういう法律が必要なのか、そういった複雑な内容がこの作品のいいところ。オモロポイント。
つまり今までのゴジラ映画にはなかった政治がテーマにもなっているんですね。オ&モ&ロ。
「実は過去にゴジラが…」とかそういうものはなく、今までのシリーズとは独立した世界なわけです。
② 監督のこだわり
総監督と脚本を手がけたのはあの庵野秀明。そう、代表作はエヴァンゲリオンです。エヴァンゲリオンの特徴として、作中に出てくる文字が明朝体であるということです。このシン・ゴジラにもその明朝体は何度も登場し、「いやこれはエヴァやん。」という意見も目立ちましたが、僕個人的にエヴァンゲリオン見たことないので気にならなかったです。むしろ明朝体の効果でより現実的な世界なんだと実感しました。ごめんねエヴァファン。
もちろんゴジラが好き!っていうファンからすれば感情移入は難しいかもしれません。まぁでも…うん、他の作品でも見てろやって思うので別にどうだっていいです。僕はあくまで現実世界にゴジラが出現して、それを現実的な方法で駆除するこの作品が好きなんです。
ゴジラの進化
皆さんがイメージする、体表が黒くて二足歩行、トゲトゲの背中になげぇ尻尾。この作品のゴジラは最初からその姿で登場するわけではありません。
最初に出現したゴジラはめっちゃキモいです。二足歩行だけどうねうねしながら東京を這い回ります。目もでけぇしとにかくキモい。でもそこもいいのかなと思います。皆がイメージするあのゴジラってかっこいいやん?でもこの作品では冒頭くそきもい。でも進化していくことであのゴジラへと姿を変え、かっこよくなるわけです。そこもまたオモロ。
この作品でゴジラは第四形態のまま死亡します。死ぬって言っちゃった、まぁ分かるよね。
ただ死ぬ寸前、ゴジラはさらに進化しようとしていたんです。これは公式の設定らしくて、第五形態が存在していたそうです。巷で噂の第八形態はデマらしいっすよ。
第五形態はゴジラの尻尾から飛び出ていくんですけど、これがなんと人型。おぞましい人型なんすよ。これが作品のラストシーン、ゴジラの死体が映されるんですけど、尻尾が裂けて出て行こうとしているんです。
つまり「あと少しで世界中死んどったやんけ」ということです。そこの進化もオモロ。
④ 過去作品へのリスペクト
これは調べたわけではないので個人的な意見です。違ったらすまんな。
第二形態のゴジラが街をうろつくシーン、途中でマンションが出てくるんですけど、逃げ遅れた家族が中にいます。必死で避難準備を行っているんですけど、ゴジラがマンションにぶつかって倒れたことで無念の死を遂げます。あれ死んでるよね。
そのシーン。家族が家の中で避難準備をしているシーン、ゴジラによって倒されるマンションの勢いで家具と共に重力に逆らえないシーン、これって過去作品の撮影方法なのかなと思っています。
CGでどうにでもなるこの世界で、過去作品のセットを作ってマンションや家の倒壊を表現する撮影方法を今一度やっている、そこがまたいいんだ。

 

日本で最も有名と言っても過言ではない敵キャラゴジラが現代に現れたどうなるのか、誰もがしたであろう妄想がよりリアルに描かれています。おすすめ。


3.クラウン

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こちらは2015年にアメリカで公開されたホラー映画でございます。
やっぱりアメリカ映画の予告編は見たことあるで〜っていう人が多い中で、この予告編を見た人結構いるんじゃないかと思うんです。理由はね、うん、話の内容です。ええ。

 

ストーリーとしては
不動産屋で働くケント。この仕事を終えたら息子の誕生日パーティーが待っているのだが、妻から電話が入る。その内容は、息子の大好きなピエロを演じてくれる業者が来ないという内容だった。息子に楽しんでもらいたいケントはその時いた売家の奥にピエロの衣装を見つけ、それを拝借することに。
ピエロに扮したケントのおかげでパーティーは大成功。しかし何故かケントのカツラ、付け鼻、衣装が脱げない…
的な感じ。

 

この作品のオモロポイントを、というかカナシポイントをご紹介します。

 

① かわいそう
そうなんです。かわいそうなんです。
そもそも出張ピエロとかいう訳の分からん業者がきちんと仕事すればこんなことにはならんかったんですわ。しっかりしろや。
ケントは衣装が脱げず、というより衣装が肌に吸い付いて本物のピエロと化します。
これ本当の歴史かどうか知りませんけど、ピエロ、道化師、クラウンですね。この作品にはクライン伝説というものがあります。パチンコの台とかじゃないよ。
伝説によるとピエロの衣装は悪魔の肌と髪で作られていて、一度着ると脱ぐことができず、五人の子供を食べて悪魔を蘇らせるか、首を切り落とすしか方法がないのです。ガキ五人殺すか自殺するか、もっと他にあるだろって思うけどそういう伝説なんで。つまりケントは「息子のためにピエロの衣装着たろ!」って言って着た衣装が悪魔のもので「もう脱げませ〜ん、ガキ五人食うか自殺するかどっちかやらないと無理だよ〜ん」ってなっちゃったわけです。マジでかわいそうじゃない?
② ピエロを着た人から悪魔へ
そもそもこんな衣装なんで残ってんねん。ケントは「なんで脱げないんや!」ってことで売家の持ち主を調べるんですけど、既に死亡していました。しかし弟がいるらしくてアポ取ります。そこでクライン伝説の話を聞いたわけなんですけど、弟曰く「兄とは何年も連絡とってないんだ…」みたいなこと言うんだけど「いやお前この衣装が悪魔のものだって知ってんだったらおめぇが管理しろや!!!!」って赤LARKのフィルターを噛み締めながら思いました。しかも弟がハーバートって言うんですけど、ケントを眠らせてブッ殺そうとします。というのもハーバートも過去にこの衣装を着ていたんですよ。ハーバートの兄が子供を五人捧げてどうにかなったというわけです。いや確かに殺すしかないのは分かるけどハーバート責任管理能力とかねぇのか!!!!!
要は仮装した人から悪魔へと進化していくんですけど、もうまさに進化。最後の方なんか「ピエロかこれ?」ってくらい凶暴になります。余裕で人食うしね。
つまり不動産屋ケントの面影はカス以下、そこの描写も凄いんだわ…
③ 孤独と恐怖
ハーバートから「君もう死んだほうがええで」と言われるも、死にたくないケント。子供は食べたくないけど、どうしても腹が減って子供を食べたくなるケント。彼は一人で逃げ回りますが、孤独と空腹は消えてくれません。今作で恐怖の対象となるのがクラウン、つまり主人公のケントという。切ないんですよねぇ…。以下ネタバレ。
しかし彼の葛藤も虚しく、悪魔に乗っ取られてしまいます。彼は子供たちの遊び場であるアスレチックへと向かいます。ここの怖さね。パイプみたいなので繋がれた大きな滑り台みたいな遊具の中で子供達が逃げ回り、滑り台から食われた子供の臓器が滑り落ちてきたり、遊び場が逃げられない場所に変わってしまう。作中で孤独と恐怖を味わうのはケントだけではないということです。
つまりこの作品、終盤へ向かうにつれて「もうどうしようもない」という結論に至ります。無念。
④ フェイク動画から映画化へ
実はこの作品、一本のフェイク動画から始まったんです。映画学校に通うジョン・ワッツとクリス・フォードが「Clown」というタイトルの動画をYouTubeにあげます。それは男性がピエロの衣装を着たはいいものの脱げずに悪魔になってしまうというストーリー。フェイク動画なので監督のところに「キャビン・フィーバー」などで有名な映画監督イーライ・ロスの名前を挙げていました。まぁつまり「イーライ・ロス監督作品のClown、近日公開!まぁ嘘だけどね!ヘッヘッヘ!」っていう魂胆だったわけなんですけど、この動画が投稿されて僅か2日。ジョンとクリスの元になんとイーライ・ロス本人からお言葉が。びびるよね。「俺の名前勝手に出すな!」というお叱りかと思いきや、なんと「この企画、本当に映画化しない?」というお誘いのメッセージだったのです。すげぇな。
こうしてクリスとジョンが脚本、なんとイーライ・ロスは製作に回って監督はジョン!いやもう本当に、良かったね。って感じだよね。おめでとうですわ。

 

1本のフェイク動画から壮大な悲しいホラー映画。映画って製作の裏側も知るとより面白いということが分かる作品です。ぜひフェイク動画も見てみてください、フェイクとは思えないほどのクオリティなんで。


4.死霊館

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またホラー映画かい!そうです。2013年にアメリカで公開されたホラー映画で、あのアナベルシリーズの第1作目でございます。アナベルはスピンオフだっけ。呪い、死の人形、悪魔、祓い、このシリーズめちゃくちゃ好きで高校の友人と一緒に見たりしてたんですけど、今回オススメするのはその1作目でござんす。

 

ストーリーとしては
1971年、アメリカはロードアイランド州、とある7人家族が古びた一軒家に引っ越します。しかしその家に住む家族に、徐々に不気味な怪現象が起こります。一家は心霊学者のウォーレン夫妻に解決を依頼するが、その家には積み重なった恐怖の歴史があることを知り…
的な感じです。アメリカのホラー映画って悪魔系が多いんだよね。

 

さぁこの作品のオモロポイント。

 

① こえぇ
いやマジで普通に怖い。ホラー映画好きな僕も初見は尿意を催すほどでした。
悪魔に取り憑かれたわけなので意味不明な行動を起こすんですけど、それが本当に予想できない意味不明さ。タンスに向かって頭ぶつけながら進むシーンとか何であんなことすんだって恐怖。家中の額に入った絵が次々と落ちたり、家のあちこちで訳分からん怪奇現象のオンパレード。最早いじめです。やりすぎ。もうやめてって感じ。
② 母親役の演技力
本編見てもらったら分かりますけど、この家の悪魔は母親に取り憑きます。リリ・テイラー演じるキャロリン・ペロンというビッグマム海賊団の幹部みたいな名前の母親に取り憑くという訳なんですが、まぁ怖い。家族を思い、子供と夫を心の底から愛しているという最高な母親なんですけど、それがどんどんどんどん悪魔化。血を吐きながら叫び暴れるシーンは圧巻です。数多くの作品に登場していることから名女優だと分かりますね。
③ 演出
監督はジェームズ・ワン。名作ホラーのソウシリーズやワイルド・スピードスカイミッション、アクアマンまで手掛けています。幅広いなおい。
そんな今作の演出、いやぁすごいね。この家に住み着く悪魔、なかなか姿を現しません。つまりいきなり「ドーン!!!!」(※喪黒福造)とはなりません。不気味で些細な怪現象がポツポツと発生、そして家の中で誰かが背後をささっと駆け抜けていく。徐々に徐々にって感じが怖いよね。そして音響。ジェームズ・ワンの特徴なのかは分かりませんが、アジアっぽい音楽なんですよね。そこが恐怖心を煽る。つまりこの作品は比較的日本人向けの作品なんじゃないのかなと思います。
④ 実話
この作品を語るにあたって外せないエピソード。訳分からん怪奇現象に悪魔に取り憑かれた母親、それを退治する心霊学者。この一連の出来事、そうなんです。実話なんです。
一部が実話だとかそういうんじゃなくて、丸々実話。つまり呪いの家もあるし(今はぶっ壊れてることを願う)、呪われた家族もいるし、それを退治した心霊学者もいます。マジのストーリー。
いや…こわ。これ初見の時エンドロールで小便ちびるところだったもんね。要は心霊学者ウォーレン夫妻の実際の写真が出てくるんですよ。驚きと恐怖が一気に押し寄せてきました。下痢かってぐらい。ストッパなんて効きません。
この映画はウォーレン夫妻が実際に調査した事件の中で「最も邪悪で恐ろしい」と、封印していた事件。しかも映画化にあたって脚本を監修したロレイン・ウォーレンと被害者一家の長女は、過剰な脚色はないと語っているんです。むしろヤラセであってほしいと願うばかりです。
そしてアナベル。正直アナベルという人形に焦点を当てたストーリーの方が人気ですが、この作品にももちろん登場します。ウォーレン夫妻が厳重に管理しているんですけど、度々抜け出します。なんでよ。散歩すな。とんでもない呪いの人形として封印されているにも関わらず出てくるっていう、見た目もさることながら不気味です。
なんとこいつも実在します。今もいます。多分だけど。作中のアナベルは不気味なんですけど、本物のアナベルはまぁかわいらしい。トイザらスとかに置いてありそう。1915年にアメリカで誕生した「ラガディ・アン」という普通の布人形。

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これ本物ね。唯一の脚色はこれくらいなんじゃないのかな。
作品の中でウォーレンはなんか知らん黒人に「こいつ焼いたらいいんでねぇの?」と言われますが、彼はこう答えます。「この人形はあくまで器。この人形を燃やしたところで中の悪魔は死なない、別の器を探すだけだ。」と語っています。無理ゲー。オワタってやつですね。そんなフィクションの塊みたいなやつが実際にいるという映画、それがこの作品というわけです。嫌な話。

 

もちろんシリーズ化されているわけですが、まずは原点にして頂点ともいえるこの作品を見ないといけません。「もしこんな奴いたら…」じゃなくて本当にいるからこそより怖い、そんな神作です。


5.検察側の罪人

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こちらは2018年に日本で公開されたミステリー映画です。
僕の推しが出てるんです。二宮和也様。そしてなんと主演はあの木村拓哉。そのコンビってだけで興奮モノなんですが、作品自体が良いのでより好きです。推し贔屓?仕方ねぇだろうが。

 

ストーリーとしては
エリート検事の最上毅、新米検事の沖野啓一郎は同じ部署となり、懸命に仕事に励んでいた。しかしある殺人事件の容疑者に、すでに時効が成立した事件の重要参考人である松倉重生が浮上。その被害者が最上のよく知る人物で会ったことから、最上は松倉に法の裁きを受けてもらうべく奔走するが、沖野はその姿を見て疑惑を抱き始め…
的な感じ。沖野くんがニノ様ね。最上さんがキムタクね。

 

さぁこの作品のオモロポイント。語るよ〜。

 

① 正義と悪の線引き
この作品の肝ともなります。何が正義で何が悪なのか、それが鍵です。
時効を迎えた事件の犯人は、松倉です。これはそう吐きました。しかし当時は証拠が足りず、時効を迎えたわけです。
では今回の事件はどうなのか。一言いうと今回の事件の犯人は松倉じゃないです。ああ言っちゃった。
何が言いたいって、最上は裁かれなかった松倉を、無理やり今回の事件の犯人に仕立て上げて、何としてでも罰しようとしているということです。
時効を迎えたことで浮かばれない被害者遺族、今回の事件で浮かばれない被害者遺族、どちらを取るかみたいなことで最上は揺れます。こいつを犯人にするべきか、どうなのか…おいちょっと待てよって感じですよね。
しかし一方沖野は「そんなことしたらあきませんで!」という正義の持ち主。同僚の吉高由里子演じる橘と共に不審な動きをする最上を監視したりします。その一環でラブホも行きます。ええ、あくまで監視です。いやマジでね。
② キムタクの演技力
よくキムタクの作品に対して「いやこれはただのキムタクやん」という意見が見受けられます。つまりかっこいいっていう嫉妬ですね。まぁ仕方ないよね国民的アイドルなんだもん。
ただこの映画においては、キムタク、ダサいです。
もちろんエリート検事だし家もいい、そしてかっこいい。ただダサいんだ最上。何がダサいかは以下、ネタバレに書きます。
事件を調べていくうち、松倉を犯人に仕立て上げたい最上の元に真犯人の情報が入ります。そいつは犯人にしか知りえない情報を持っていて、犯人で間違いない。あとは証拠だけだ。となります。
これじゃ松倉を罰せないと悟った最上は、真犯人の殺害を計画します。度々登場するキーマンのブローカー、諏訪部。こいつから拳銃を買います。真犯人には「あんたが逮捕されたら俺も困ることがある、だから逃がしてやる。」と伝えて山奥に向かうんです。途中でキムタクはトイレで拳銃の準備を始めるのですが、そこで吐くんです。ゲロをね。そんなキムタク見たことないでしょ。殺しにビビってゲロ吐くキムタクが見られるんです。
さらにいざ殺そうとした時も腰が引けていてまぁダセェ。片手で撃ち抜くイメージなのに両手でしっかり握ります。まぁ正しい撃ち方だけどダサいよね。そこがまたいい。オモロです。
それと冒頭。新任検事への研修の時、最上さんが取り調べのコツみたいなものを教えるんです。その時に「検事が被疑者に対してこのバカと怒鳴れば人格攻撃だと弁護士から糾弾される。バカなことを言うななら逃げ切れるかも」と言うんですけど、最上さんが「このバカ」というセリフをいきなり怒鳴るんですけど、テストの時は普通に言っていたそうです。ただ監督とキムタクが内緒話して「ねぇねぇ監督、あそこ思いっきり叫んだらいいんじゃない?」「いいね拓哉くん!」と相談して、本番でいきなり叫んだそうです。なのでそれを知らない新任検事たちは思いっきりビビります。素の反応です。そこの駆け引きと演技力、これがキムタクよ。
③ ニノの演技力
「母と暮らせば」という作品で第39回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞しているニノ様。この作品で有名になったニノ様の取り調べシーン。最上に「こいつほぼ犯人だから何でもいいから引き出せ」といい、沖野は松倉に声を荒げます。そのシーンが鳥肌モノ。吉高さん演じる橘はめっちゃびっくりするんですけど、なんと素の反応なんです。そこがまたいいよね。
松倉はちょっと頭おかしいみたいな奴で、音を立てて口を開けるという特徴があります。その演技を見たニノ様は、「お、あれええやん。俺もやったろ。」と思ったそうですね。沖野の恫喝にびびりまくる松倉の顔に近付いて、沖野は「鬼畜の目にも涙か?」と言い、松倉の口を開ける演技をやるんです。アドリブなんです、怖い。推しが怖い。
静と動をしっかりと演じ分けているんだなぁと感じました。松倉の前に事件の写真を並べる所はゆっくり、そして叫ぶところはもうえげつねぇマシンガン。カラシニコフ。なんか、ニノ様がアイドルファン以外から高い評価受けると親心みたいなもので「いいでしょうちのニノ」ってなるんだけど、この作品このシーンに関してはちょっと、そうなれないほどの迫力。マジビビる。第42回日本アカデミー賞優秀助演男優賞貰ってますから。
④ アイドル映画ではない
SMAP木村拓哉、嵐の二宮和也。この二人が映画するってなると「いやーアイドル映画では??」とお思いかと。違いま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す。
二人の演技力が彼らをアイドルであることを忘れさせてくれます。
さらにキャストの豪華さ。酒向芳さん松重豊さん山崎努さん八嶋智人さん…ジャニーズだからっていう偏見で見ない選択をとったあなたは愚かです。偏見なしで見たあなたは素晴らしいです。

 

アイドルではなく役者、実力のある二人が豪華キャストを凌ぐ演技力を見せる作品。見なさい。


6.リアル鬼ごっこ

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シリーズ物ですが、今回は一番新しいやつです。2015年に公開された園子温監督作品です。

 

ストーリーとしては
女子高校生のミツコは修学旅行へと向かう観光バスに乗っっていたが、突如バスが真っ二つに。得体の知れない恐怖から逃げるミツコはある女子校に辿り着くが、奇妙な出来事が重なっていく…
的な感じ。

 

はい、オモロポイント。

 

① クソ映画
情緒不安定かと思われるでしょう。いいえ、これはクソ映画です。では何故オススメなのか。クソ過ぎてです。野原ひろしの靴下って嗅ぎたくなるじゃん。そういうこと。時間を無駄にしたい人だけ見て欲しい作品です。
何がクソって、監督はリアル鬼ごっこの原作を知りません。読んでないんです。
今作を含めて全6作。細かく言うと、1作目の続きが2作目、3作目から5作目までは新三部作。なので1作目と2作目とは別の世界線です。1作目と2作目では苗字が佐藤の人が狙われますが、3作目から5作目は血液型B型の人が狙われます。
ただこの6作目、誰が狙われるのか。分からん。女が狙われますってことくらい。
もちろん原作知らない、まぁいいよそこは。譲るよ。リアル鬼ごっこという言葉を見てインスパイアされたと言っていて、あくまでオリジナル作品。原作とは違う。要は別物って意味なんだけど、別物だと分かって見てもクソつまらん。
3人が主演!みたいな感じでトリンドル玲奈さんと篠田麻里子さんと真野恵里菜さんが出てきますが、なんとこの3人は同一人物。逃げ回るトリンドル玲奈が行き着く先々で何故か見た目が変わるんです。いや、どういうこと?
この作品で主人公を追うものは風です。冒頭でバスが切れた時もかまいたちによるもの。リアル鬼ごっこシリーズにおける鬼が風なんですけど、それが一貫してない。トリンドル玲奈が逃げ込んだ女子校で何故か彼女はその世界に存在しているものと扱われているというよく分からない世界線に迷い込みますが、突如教師がマシンガンやロケットランチャーを持って生徒を殺します。なんで。風は。
あとこの破綻した作品を無理やり肯定するようなセリフがあって腹たちます。「シュールなんだからいい!」みたいなね。いやそもそも面白くねぇ。シュールでつまらん。
もちろん特定の集団が虐殺されていくというハチャメチャな映画は多数存在します。マッドマックスみたいな感じ?かな。でもそういう作品だったとしても、つまらん。意味が分からない。
原作知らないけどインスパイアされたから撮った。うん別にいいよ個人の自由だし。ただ面白くあれ。つまんね。
② たった一つのメリット
桜井ユキさんが可愛い。

 

クソ映画見たい人はオススメです。


7.ザ・ボーイ〜人形少年の館〜

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2016年にアメリカで公開されたホラー映画です。今回ホラー多くてすまんな。

 

ストーリーとしては
暴力夫から逃れたグレタという女性が、とある老夫婦の息子、ブラームスの住み込み子守に雇われた。そこにいたのは息子ではなく、精巧な人形。しかし老夫婦はまるでその人形が生きているように接しており、グレタに幾つかのルールがあると教える。住み込みの子守を開始したものの、グレタは言いつけを守らなかった…
的な感じ。

 

この作品のオモロポイントを紹介します。

 

① 不気味
まぁホラーだしね。でもまぁ不気味だよ、だって人形なんだもん。
この人形が布とかそういうのじゃなくてほぼ鉄。見た目はまるでMatt。加工済みのね。もちろん喋りもしませんが、老夫婦は溺愛している様子。そこもまた不気味。
しかし正直人形のホラー映画というと先ほど挙げた死霊館アナベルを想像することでしょう。ただこの映画は違います。
そしてルールを破るグレタに対して、人形はまるで「俺生きとるで」と言わんばかりの迫力で動き回ります。そこにいるはずだったのにどっか行ったりとか物隠したりとかね、結構ベタだけど。そして以下ネタバレです。
グレタは過去にDVの影響でお腹にいた子供を亡くしています。それもあってか、グレタはブラームス人形に対して愛情が芽生えます。おいマジか。まぁ仕方ないのかな…ただ仕方ないと思ってしまうこの状況も不気味だよね。
② ちょっと可愛く見えてくる
俺もついにグレタになってしまったようだ。なんか可愛い感じに見えるんだよね、まぁ恐らくそういう撮り方だからだと思います。空っぽな人形が織りなす怪現象が主人公を襲う、つまり感情移入できるのは主人公だけ。だからこそブラームス人形に愛が芽生えたグレタと同じように見ている人もこの人形が愛おしく見えるのかもしれません。作中でグレタが仲良くなった配達員の男性と夜にイチャコラするシーンがあります。間もなくセックス!って雰囲気なんですけど、なんとブラームスは嫉妬なのか何なのか、いざおセッセが始まるタイミングに大音量のクラシックを流します。おセッセ失敗です。可愛いかよ。
③ 衝撃のラスト
よくある衝撃のラスト、この映画だからこそ言えることなのかなと思います。マジで衝撃だった。以下軽いネタバレ。
最終的にグレタと配達員はブラームスが生きていると確信します。何でかは説明できないけど、でも動くんだもん。生きてるって言っちゃうよ。みたいにね。ただそんな二人の元にグレタにDVを行った元夫が現れます。ナンデヤネン。DV男は「は?人形が生きてるわけないやろアホちゃうか」と口論になり、何とブラームス人形をぶち壊します。マジで驚いた。足持って頭部破壊するんだもん。ヘッドショット。顔面バリンバリン。タンバリン。
しかしそこから衝撃の結末に向かいます。
④ 老夫婦の悲しさ
何故人形なのか。ブラームスは実在する子供だったんですけど、火事が原因で死亡したと、長いこと老夫婦に荷物を届けている配達員は言います。そこで似ている人形を息子として扱っているという悲しい話。それを聞いてグレタはブラームスに愛情が芽生えてしまうということなんですね。切ないのぉ。
ただ、ラストでそんな感情も一変します。覚悟しておいて。ある意味二重の怖さがある、そんな映画です。

 

一口にホラーと言いましたが、色々と考えさせられる作品だなと感じました。ただの人形ホラーだと思って見ると色々な意味でビビります。

 


少しホラーが多めになったかもしれませんが、どれもオススメなので是非見てください。TSUTAYAもしくはNetflixへ急げ。